評価 B+

俺は将棋が嫌いだ。
いや、正確には嫌いになった。
小学生のころに将棋にハマり一気に好きになった俺だが、成長するにつれて一緒に指す友達も消え次第に指さなくなった。
それでも別に嫌いになることはなく将棋ウォーズとかはプレイしていた。
しかしそんなある日のこと、AIが発達しプロ騎士がAIを用いて将棋の研究をしているという情報を耳にする。
これを知った俺は、ただ機械の言いなりに過ぎないプロ棋士など何の意味があるのかと思い、将棋から興味を失った。
本作もAIを題材にしており、こんな問いに対して1つの答えを示してくれる───
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以下内容について
本作は第1部、第2部、おまけの3本仕立てになっている。
第1部

タイトルにもなっている千里の棋譜についてのお話。
次から次へと謎が生じ、ミスリードや二転三転するストーリーに夢中でプレイした。
途中どいつもこいつも秘密主義で若干イライラしたがミステリーってこういうものなのかもしれない。

大体皆こんな感じ
まあラストのAI vs 翔田名人戦では完全に伏線を回収する棋譜にかなり熱くなったし想像以上に面白かった。
第2部

かなり第1部が綺麗に終わったのでまさか続きがあるとは思わなかったw
20年以上前の隠蔽された名人戦についてのお話。
今回も第1部同様、ミスリードや二転三転するストーリーは面白く、秘密主義な登場人物ばかりであった。
でもミステリーってこう(ry
ところで、全てが片付いた後に準主役ポジションの長野の三段リーグの話がある。
勝ったらプロ、負けたら奨励会退会の大勝負だ。
主人公は上の画像の女なのだが、コイツとなんだが良い雰囲気になっていたので、これにイライラし俺は負けろと願いながら読み進めていた。

長野による主人公への贈り物と主人公の長野に対する思い
なのでプロ決定したときは結構ショックを受けたが、ヒカルの碁の越智みたいなことを言い出して奨励会退会したときはマジで笑顔になった。
ちなみに結局主人公はニートなのだろうか?
おまけ

謎解きが5問あるだけ。
結構難しく2問くらいヒントを見てしまった。悔しい
総評
まずフルボイスじゃない。
3000円とかなので仕方ないかもしれないが残念だった。
あとエロゲーマーなのでやっぱりバックログジャンプは欲しい。
また、ストーリー上でパスワードを当てる選択肢が出てくるのだが、これ当てれるとか普通に考えておかしいだろ・・・
適当に入力しよう!って入力したら正解とかさすがに不自然だった。

あとはおまけの詰め将棋が1手詰めとかいう知恵遅れようの問題を50問解かないと3手詰めの問題が出てこないのは面倒だった。
と、色々言ったが想像以上に面白くとても満足した。
レイジングループと違うライターだったのであまり期待してなかったけど素晴らしいね!
マルコと銀河竜みたいな作品買うくらいならこっち買う方が良いよ
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ところで、第2部の三段リーグで女性初のプロ棋士が誕生する。
これは実はそこまで現実離れしてなく、むしろ現実になりそうなのである。

3位の西山朋佳三段は女性である。
前期の成績があまり良くないため3位になってはいるが、成績だけ見たら2位の人と同じ。
3月7日に最後の対戦があり、その結果で史上初の女性プロ棋士が誕生するかもしれない!
さすがにこれは楽しみである。
恐らく将棋界の偉い人やマスコミは1位2位の人には負けろと願っていることだろう。
